
先月から、店の広告に「No.1」と書けなくなりました。正確には以前から書けなかったのですが、2025年の改正でルールが明文化され、実際に指導が入るようになりました。
いちばん多い相談が「じゃあ何を書けばいいんですか」です。看板もSNSも求人票も、順位と数字で作られてきた業界なので、それを外すと何も残らない気がしてしまう。ですが実際に作り直してみると、順位を消しても選ばれる理由は残ります。
何が禁止されたのか
規制の対象は、大きく分けて次の3つです。細かい条文よりも、この3つの「軸」で覚えたほうが実務では使えます。
- 順位・成績を示すもの(No.1、売上1億、月間ランキング)
- 称号のように見えるもの(絶対王者、頂点、神、レジェンド)
- 好意を利用して支出をあおるもの(君の一杯で順位が変わる、あと少しで達成)
共通しているのは、いずれもお客さんの支出を競争であおる構造だという点です。逆にいえば、競争と切り離された事実であれば書いても問題になりません。
「文言を弱めれば大丈夫」ではありません。文字を画像の中に入れる、英語にする、当て字や伏せ字にするといった置き換えも同じ扱いです。王冠・表彰台・トロフィー、売上グラフや達成メーターのように、ビジュアルだけで同じ圧力を出す表現も認められません。
画像や当て字に置き換えても逃げられない
実際に指導を受けた店の多くは、文字を消した代わりに装飾で残していました。王冠のイラスト、金額の入ったグラフ、順位を思わせる並び。読み手に同じ印象を与えるなら、手段が変わっても評価は変わりません。
順位・売上・成績上位を示す称号は、広告・宣伝規制違反にあたり得る。画像内の文字、英語、当て字、伏字への置き換えで回避してはいけない。文言を弱めただけで、同じ圧力・競争・金銭誘導を視覚表現で維持することも認められない。
制作ガイドラインより要約
では何を書けばいいのか
軸を「成績・競争」から「事実・人物・利用情報」へ移します。この3つは規制の対象外であり、しかも実際にお客さんが知りたいことでもあります。
| これまで書いていたこと | 書き換え先 |
|---|---|
| 指名数No.1/年間売上1億 | 落ち着いた会話を大切にしています/2026年在籍 |
| 絶対王者・神・レジェンド | 氏名・趣味・得意な話題・接客のスタイル |
| ランキング表・売上バトル | 合同イベントの告知・出演予定 |
| 札束や金額の誇示 | 店内の空間・照明・座席の紹介 |
| 必須の追加費用を小さく書く | 基本料から合計見込額までを同じ画面に |
実際に差し替えた広告文

ある店では、キャスト紹介の「指名数No.1」を「聞き役でいることが多いです」に差し替えました。数字が消えた分、伝わる情報はむしろ増えています。来店の理由が「一番人気だから」ではなく「話しやすそうだから」に変わり、指名の定着率が上がったという話も聞きました。
求人票も同じです。「稼げる」を全面に出す代わりに、給与の計算方法と初日の流れを書いた店のほうが、体入からの定着は良くなっています。
看板・SNS・求人票の画像を送っていただければ、規制に触れる箇所と書き換え案をお返しします。費用はかかりません。
LINEで送って確認する今日できる確認
まず、いま出しているものを全部並べてください。看板、店内のポスター、Instagram、求人媒体、名刺。そのうえで、次の順に見ていきます。
- 順位・成績・称号にあたる言葉が入っていないか(画像の中も含めて)
- 王冠・表彰台・グラフ・札束のような、競争を思わせる装飾がないか
- 料金の表示が、追加費用まで含めて同じ画面で読めるか
この記事の要点
- 禁止されたのは「順位・称号・支出のあおり」の3つ。事実と人物の情報は書ける
- 画像の中の文字・当て字・王冠などの装飾に置き換えても、同じ扱いになる
- 順位を消すと情報量はむしろ増える。接客のスタイルと料金の透明性が代わりの決め手になる
