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風営法・許認可

「No.1」が使えなくなった店の広告は、次に何を出せばいいのか

順位も売上も称号も書けない。それでも人は集まります。規制されたのは競争をあおる表現であって、店の魅力そのものではないからです。実際に作り直した広告文を、改正前と並べて解説します。

編集部(株式会社Hirara)行政書士 確認済み公開 2026年8月1日更新 2026年8月3日8分で読めます
営業前のカウンターで店のチラシを見直す店主の手元

先月から、店の広告に「No.1」と書けなくなりました。正確には以前から書けなかったのですが、2025年の改正でルールが明文化され、実際に指導が入るようになりました。

いちばん多い相談が「じゃあ何を書けばいいんですか」です。看板もSNSも求人票も、順位と数字で作られてきた業界なので、それを外すと何も残らない気がしてしまう。ですが実際に作り直してみると、順位を消しても選ばれる理由は残ります。

何が禁止されたのか

規制の対象は、大きく分けて次の3つです。細かい条文よりも、この3つの「軸」で覚えたほうが実務では使えます。

  • 順位・成績を示すもの(No.1、売上1億、月間ランキング)
  • 称号のように見えるもの(絶対王者、頂点、神、レジェンド)
  • 好意を利用して支出をあおるもの(君の一杯で順位が変わる、あと少しで達成)

共通しているのは、いずれもお客さんの支出を競争であおる構造だという点です。逆にいえば、競争と切り離された事実であれば書いても問題になりません。

ここを間違える店が多い

「文言を弱めれば大丈夫」ではありません。文字を画像の中に入れる、英語にする、当て字や伏せ字にするといった置き換えも同じ扱いです。王冠・表彰台・トロフィー、売上グラフや達成メーターのように、ビジュアルだけで同じ圧力を出す表現も認められません。

画像や当て字に置き換えても逃げられない

実際に指導を受けた店の多くは、文字を消した代わりに装飾で残していました。王冠のイラスト、金額の入ったグラフ、順位を思わせる並び。読み手に同じ印象を与えるなら、手段が変わっても評価は変わりません。

順位・売上・成績上位を示す称号は、広告・宣伝規制違反にあたり得る。画像内の文字、英語、当て字、伏字への置き換えで回避してはいけない。文言を弱めただけで、同じ圧力・競争・金銭誘導を視覚表現で維持することも認められない。

制作ガイドラインより要約

では何を書けばいいのか

軸を「成績・競争」から「事実・人物・利用情報」へ移します。この3つは規制の対象外であり、しかも実際にお客さんが知りたいことでもあります。

これまで書いていたこと書き換え先
指名数No.1/年間売上1億落ち着いた会話を大切にしています/2026年在籍
絶対王者・神・レジェンド氏名・趣味・得意な話題・接客のスタイル
ランキング表・売上バトル合同イベントの告知・出演予定
札束や金額の誇示店内の空間・照明・座席の紹介
必須の追加費用を小さく書く基本料から合計見込額までを同じ画面に

実際に差し替えた広告文

店頭のスタンド看板を拭く店主
看板を作り直した店の例。掲載の許可をいただいています

ある店では、キャスト紹介の「指名数No.1」を「聞き役でいることが多いです」に差し替えました。数字が消えた分、伝わる情報はむしろ増えています。来店の理由が「一番人気だから」ではなく「話しやすそうだから」に変わり、指名の定着率が上がったという話も聞きました。

求人票も同じです。「稼げる」を全面に出す代わりに、給与の計算方法と初日の流れを書いた店のほうが、体入からの定着は良くなっています。

いま出している広告、確認しませんか

看板・SNS・求人票の画像を送っていただければ、規制に触れる箇所と書き換え案をお返しします。費用はかかりません。

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今日できる確認

まず、いま出しているものを全部並べてください。看板、店内のポスター、Instagram、求人媒体、名刺。そのうえで、次の順に見ていきます。

  • 順位・成績・称号にあたる言葉が入っていないか(画像の中も含めて)
  • 王冠・表彰台・グラフ・札束のような、競争を思わせる装飾がないか
  • 料金の表示が、追加費用まで含めて同じ画面で読めるか

この記事の要点

  • 禁止されたのは「順位・称号・支出のあおり」の3つ。事実と人物の情報は書ける
  • 画像の中の文字・当て字・王冠などの装飾に置き換えても、同じ扱いになる
  • 順位を消すと情報量はむしろ増える。接客のスタイルと料金の透明性が代わりの決め手になる
編集部(株式会社Hirara)

水商売経営学の編集部です。実際に店を回してきた人間と、業界の外から入った編集で書いています。法律・税務にかかわる記事は、公開前に行政書士・税理士の確認を通しています。取材した店の話は、聞いた範囲のことだけを書きます。個別の判断は店の状況によって変わるため、迷う表現は確認したうえで進めてください。

この記事は2026年8月3日に更新しました(書き換え表に料金表示の項目を追加)。

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